- Proton MailやProton VPNなど名前をよく見かけるが、全部で何があって同じ会社なのかがつかめない
- 無料で使えるものと有料のものが分からず、どこから先にお金がかかるのか判断できない
- スイスの会社と聞くが、どんな会社なのか、日本に法人があるのかが分からない
Proton(プロトン)は、スイスのProton AGが運営する、プライバシーを重視したサービスの総称です。
メール、VPN、パスワード管理、ファイル保存などが、1つのProtonアカウントで使えます。
どのサービスにも無料プランがあり、有料は単体のPlusプランと、まとめて使うUnlimited・Duo・Familyに分かれます。
日本語の公式サイトがあり料金は円で表示されますが、運営元はスイスのProton AGです。
この記事では、運営会社、サービス一覧、無料と有料プランの全体像を整理します。
Protonとは:1つのアカウントで使えるサービスの総称
Protonは、会社名であり、サービス全体のブランド名でもあります。
サービス名の頭にProtonが付くのは、どれも同じ会社が運営するサービスだからです。
Protonアカウントを1つ作れば、Drive、Docs、Sheets、VPN、Pass、Authenticator、Lumo、Walletを使えます。
MailとCalendarを使うには、Protonのメールアドレスが必要です。
GmailやiCloudなど他社のアドレスでアカウントを作り、あとからProtonのメールアドレスを足すこともできます。
どのサービスが他社のアドレスだけで使えるかは、Protonのメールアドレスなしで使えるサービスの説明にまとまっています。
Proton AGはどんな会社?本拠地・始まり・財団

Proton AGがどんな会社かは、本拠地、始まり、株主の3点で整理するとつかめます。
スイスの会社であることに加え、非営利の財団が主要株主になっている点が特徴です。
- 本拠地はスイスのジュネーブ
- 2014年にCERNの科学者が始めた
- Proton財団が主要株主
本拠地はスイスのジュネーブ
Proton AGの本社は、スイスのジュネーブ州Plan-les-Ouatesにあります。
主なデータセンターは、チューリッヒです。
公式は、ユーザーのデータがスイスのプライバシー法の下で守られると説明しています。
運営元の社名と住所は、Protonの利用規約に書かれています。
2014年にCERNの科学者が始めた
Protonは2014年に、CERN(欧州原子核研究機構)で出会った科学者たちがスイスで立ち上げました。
目指したのは、プライバシーを初期設定とするインターネットです。
2014年の夏に、公開のクラウドファンディングで1万人以上から50万ドルを超える寄付を集めて始動しました。
のちにVPNなどのサービスが加わり、Proton Mailが単に「Proton」と呼ばれることが増えたと公式は説明しています。
2022年には、すべてのサービスが同じ仲間だと分かるように、名前と見た目をProtonでそろえる方針が示されました。
創業の経緯はProtonの会社紹介に、名前をそろえた理由は2022年のProtonの変更点の発表にあります。
Proton財団が主要株主
Proton財団は、スイスの非営利財団で、Proton AGの主要株主です。
2024年6月に発表され、創業者たちがProtonの株式を寄付して設立されました。
最大の議決権を持つ株主なので、財団の同意がなければ会社の支配権は変わりません。
Proton AG自体は営利のスイス企業のままで、サービスは引き続きこの会社が提供します。
財団以外の株式は、大半が従業員の持ち分です。
仕組みは、Protonの非営利財団への移行の発表とProtonの所有者の説明で読めます。
日本法人はある?運営元はスイスのProton AG
日本語の公式サイトがあり、料金も円で表示されます。
ただし、サービスの運営元は日本の会社ではなく、スイスのProton AGです。
利用規約は、サービスを運営する会社としてProton AGを挙げています。
Walletだけは、Proton AGの子会社のProton Financial AGが運営元です。
Protonは、外国当局からの直接の請求には応じず、スイス当局の法的命令には応じると、Protonの透明性レポートで説明しています。
当局の請求への対応と暗号化の範囲は、Proton Mailは安全?暗号化の範囲・法的命令・匿名で使う限界で詳しく扱っています。
Protonのサービス一覧

公式サイトに載る主なサービスは11あり、用途で4つに分けられます。
どれも1つのProtonアカウントで使えますが、MailとCalendarにはProtonのメールアドレスが要ります。
- メール・予定・会議(Mail・Calendar・Meet)
- ファイル・文書(Drive・Docs・Sheets)
- 通信と認証を守る(VPN・Pass・Authenticator)
- ビットコインとAI(Wallet・Lumo)
メール・予定・会議(Mail・Calendar・Meet)
Proton Mailは、暗号化を特徴とするメールサービスです。
無料プランは最大1GB・アドレス1個で、暗号化の範囲はProton Mail(プロトンメール)とは?暗号化の範囲と無料版の制限で整理しています。
Proton Calendarは、予定のタイトル・説明・場所・招待者を暗号化するカレンダーです。
無料でもカレンダーを3つ作れ、Proton Mailの受信トレイから予定を追加できます。
Proton Meetは、音声・映像・チャットを暗号化するビデオ会議です。
無料プランでは、1回1時間、最大50人までの会議を開けます。
ファイル・文書(Drive・Docs・Sheets)
Proton Driveは、ファイル名も含めて端末上で暗号化してから保存するクラウドストレージです。
無料プランで5GBまで使え、容量の増やし方や有料プランはProton Driveとは?無料5GBの増やし方と有料プランの料金・容量にあります。
Proton DocsとSheetsは、暗号化された文書と表計算のエディターで、共同編集も可能です。
どちらも無料プランに含まれ、Driveの中で使います。
通信と認証を守る(VPN・Pass・Authenticator)
Proton VPNは、通信を暗号化するVPNです。
無料プランは1台・10か国で、有料プランは10台・140か国以上のサーバーから選べます。
運営元や使えることは、Proton VPNとは?スイスの運営会社とできる5つのことで確かめられます。
Proton Passは、ログイン情報・メモ・クレジットカード情報を暗号化して保存するパスワードマネージャーです。
無料プランでも保存数と端末数に上限がなく、本当のメールアドレスを隠すhide-my-emailエイリアスを10個作れます。
無料と有料の違いは、Proton Passとは?無料と有料の違い・料金・始め方にまとめています。
メールを隠すエイリアスサービスのSimpleLoginも、Protonが提供する関連ブランドです。
Proton Authenticatorは、2要素認証のコードを管理する認証アプリで、無料で使えます。
アカウントなしで使い始められ、端末間の同期にだけProtonアカウントが必要です。
具体的な手順は、Proton Authenticatorの使い方!コードの追加・移行・同期の手順にあります。
ビットコインとAI(Wallet・Lumo)
Proton Walletは、自分で鍵を管理するビットコインのウォレットで、iOS・Android・Webで使えます。
運営は、Proton AGの子会社のProton Financial AGです。
Lumoは、会話形式で使うAIアシスタントです。
公式は、保存した会話をゼロアクセス暗号化で保管し、会話のデータをAIの学習に使わないと説明しています。
無料プランでは、最上位モデルの利用、メッセージと履歴、画像生成に上限があり、プロジェクトは1つです。
無料プランと有料プランの全体像

Protonのプランは、無料、単体のPlus、まとめて使うプランの3段階です。
円で表示される月額を、12か月プランで比べます。
- 無料プランで使える範囲
- 単体のPlusプラン
- Unlimited・Duo・Family
無料プランで使える範囲
無料プランでも、主なサービスを一通り試せます。
メールは最大1GBでアドレス1個、Driveは5GB、カレンダーは3つ、VPNは1台・10か国です。
Passは保管庫が2つ、Walletは3つまでです。
Authenticatorは全員が無料で使え、Lumoは回数などに上限がある形で無料で使えます。
容量や台数の上限を超えたいときに、有料プランを選びます。
単体のPlusプラン
使うサービスが1つなら、そのサービスだけのPlusプランを選べます。
12か月プランの月額と請求額は、次のとおりです。
| プラン | 月額 | 請求額 | 中身 |
|---|---|---|---|
| Mail Plus | 499円 | 12か月ごとに5,988円 | 15GB、アドレス10個 |
| VPN Plus | 559円 | 初回6,708円、更新は12か月ごとに10,488円 | 10台、140か国以上 |
| Pass Plus | 374円 | 12か月ごとに4,488円 | エイリアス無制限、2要素認証の内蔵 |
| Drive Plus | 499円 | 12か月ごとに5,988円 | 200GB |
| Lumo Plus | 1,249円 | 12か月ごとに14,988円 | プロジェクトとカスタムLumoが無制限 |
1か月プランは月額が高く、Mail Plus・Pass Plus・Drive Plusは月624円、VPN Plusは月1,249円です。
Mail PlusとVPN Plusの更新後の金額や期間別の価格は、Proton Mailの料金は月499円から!無料版の制限と有料プランの違いとProton VPNの料金は月439円から!期間別の価格と更新後の金額に分けて整理しています。
料金はキャンペーンなどで変わるため、申し込む前に料金ページの表示を見てください。
Unlimited・Duo・Family
複数のサービスを使うなら、まとめて使うプランがあります。
Unlimitedは1人用で、Mail・VPN・Pass・Driveなどが1つの契約に入ります。
DuoとFamilyは、同じ内容を複数人で分けて使うプランです。
| プラン | 人数 | 容量 | 月額 | 請求額 |
|---|---|---|---|---|
| Unlimited | 1人 | 500GB | 1,249円 | 12か月ごとに14,988円 |
| Duo | 2人 | 2TB | 1,874円 | 12か月ごとに22,488円 |
| Family | 6人 | 3TB | 2,999円 | 12か月ごとに35,988円 |
Unlimitedは、メールアドレス15個、VPN 10台、Passの保管庫50個、Walletを10個まで使えます。
DuoとFamilyのメールアドレスは、2人で30個、6人で90個です。
プランごとの内容は、Protonのプランの説明で確かめられます。
どのサービスとプランから始めるか
使い始めは、必要なサービスだけを無料プランで試すのが手軽です。
有料に進むときは、使うサービスの数と人数で選び分けられます。
- 1つのサービスだけ増やしたいなら、そのサービスのPlusプランです。Pass Plusだけなら月374円で済みます。
- 3つ以上を有料で使うなら、Unlimitedです。Mail Plus・VPN Plus・Pass Plusを別々に契約すると月1,432円で、Unlimitedは月1,249円です。
- 家族や仲間と使うなら、2人はDuo、3人以上はFamilyです。Unlimitedを人数分契約するより、月額が安くなります。
どれも12か月プランの月額で比べた金額です。
まとめ:Protonは1つのアカウントで使えるサービス群、無料から試せる
この記事では、Protonの運営会社、サービス一覧、無料と有料プランの全体像を整理しました。
判断に迷ったら、次の5点を振り返ってください。
- Protonは、スイスのジュネーブに本社を置くProton AGが運営し、非営利のProton財団が主要株主
- 運営元は日本の会社ではなく、Walletだけ子会社のProton Financial AGが運営する
- サービスは11あり、Mail・Calendar・Meet、Drive・Docs・Sheets、VPN・Pass・Authenticator、Wallet・Lumoに分けられる
- 無料プランで主なサービスを試せ、有料は単体のPlusかUnlimited・Duo・Family
- 月額は12か月プランで、Mail Plusが499円、Unlimitedが1,249円、Duoが1,874円、Familyが2,999円
暗号化の範囲や無料の上限はサービスごとに違うため、使うサービスの説明を確かめてから選んでください。
Unlimitedに入るサービスと、単体で契約した場合との差額は、次の記事で確認できます。

