ひそねっとMITEIRARE NIKUI NET NO TSUKAIKATA

ExpressVPNとSurfsharkを比較:料金・同時接続数・プライバシーの違い

  • VPN比較
ExpressVPNとSurfsharkを比較:料金・同時接続数・プライバシーの違い
  • 「有名な2社」を比較サイトで見かけたが、料金プランが細かく分かれていて何を比べればいいのか分からない
  • Surfsharkは安いがExpressVPN並みの信頼性なのか、ExpressVPNは高いが何が違うのか、価格とスペックのギャップに迷っている
  • 同時接続5台、iOSのスプリットトンネリング非対応といった情報を先に読んでいて、現在の仕様と食い違っている可能性がある

ExpressVPN(Virtual Private Network、暗号化された通信のトンネルを作る仕組み)とSurfsharkは、どちらも現在3段階のプラン制で、単純に「どちらが安いか」だけでは比較が終わりません。

同時接続数はSurfsharkが無制限、ExpressVPNはプランごとに10台・12台・14台という明確な違いがあります。

プライバシーポリシーやノーログの説明は両社で文面が異なりますが、この違いだけで優劣を断定できるものではありません。

速度やストリーミング対応も利用環境によって結果が変わりやすく、この記事で紹介する数値はあくまでテスト時点のデータとして扱います。

料金プラン、同時接続台数、サーバー規模、ノーログポリシーの文面、監査・透明性報告、通信方式(プロトコル)、独自機能、無料体験・返金保証、ストリーミング対応、過去のセキュリティ事例と運営会社までを順に比較すると、自分がどの軸を優先したいかを整理しやすくなります。

ExpressVPNとSurfsharkの料金プランを比較する

この記事の価格は、2026年8月8日にExpressVPNとSurfsharkそれぞれの日本語版公式サイトで確認したものです。

ExpressVPN側の価格は確認時点で実施されていた期間限定キャンペーン中の表示であり、キャンペーンの終了や条件の変更によって表示額が変わる可能性があります。

ExpressVPNの料金プラン

ExpressVPNは現在、ベーシック・アドバンス・Express Proの3段階プランです。

最も安くなるのは2年+4か月契約で、初回の契約期間は28か月になります。

プラン月額換算初回28か月総額以降の年額(自動更新)同時接続
ベーシック480円13,440円(通常69,440円)14,999円10台
アドバンス680円19,040円(通常75,040円)18,999円12台
Express Pro1,180円33,040円(通常103,040円)28,999円14台

表示されている「通常価格」との差額が大きいため、この初回価格がキャンペーン期間中に限った表示である前提を崩さずに見る必要があります。

なお、2026年8月8日に確認した料金比較表では、ベーシック・アドバンス・Express Proのすべてのプランに「成人向けサイトをブロック」という項目のチェックが入っていました。

Surfsharkの料金プラン

Surfsharkは現在、Starter・One・One+の3段階プランです。

最も安くなるのは2年+3か月契約で、初回の契約期間は27か月になります。

プラン月額換算初回27か月総額同時接続
Starter388円10,476円無制限
One428円11,556円無制限
One+698円18,846円無制限

JPY建てで最安プラン同士を比べると、ExpressVPNベーシックの初回13,440円に対し、Surfshark Starterは10,476円で、Surfsharkのほうが安くなっています。

ドル建てで比較した場合の情報が出回っていることもありますが、日本向け公式サイトはJPY建ての独自の価格設定であり、通貨建てをそろえずに比較すると誤差が生じるため、この記事ではJPY建ての数字だけで比較しています。

同時接続台数の違い

同時接続数は、Surfsharkが無制限、ExpressVPNがプランによって10台・12台・14台という違いがあります。

Surfsharkは台数を気にせず、家族のスマートフォンやパソコン、テレビなどをまとめて接続しやすい仕組みです。

ただし、同時接続数が多いことがそのまま有利とは限りません。

実際に同時に使う端末の台数が少なければ、無制限であることの差を体感しにくい場合もあります。

ExpressVPNも最上位のExpress Proを選べば14台まで同時接続できるため、同時接続台数だけでプランを決める前に、自分が実際に使う台数を確認しておくとよさそうです。

サーバー規模を比べるときの注意点

ExpressVPNは113か国、214以上のロケーションを展開しています(サーバーの総台数は公開されていません)。

Surfsharkは100か国、4,500台以上のサーバーを展開しています。

項目ExpressVPNSurfshark
対応国113か国100か国
公表されている規模214以上のロケーション(総台数は非公開)4,500台以上のサーバー

この2つの数字は「ロケーション数」と「サーバー台数」という異なる単位で公表されているため、214と4,500をそのまま並べて「どちらが規模が大きいか」と判断することはできません。

サーバー規模を比べたい場合は、対応国の数や、自分がよく使う地域にサーバーがあるかどうかを軸にする方が実用的です。

ノーログポリシーの文面の違い

ノーログポリシーの説明の仕方にも、両社で違いがあります。

ExpressVPNは、接続時刻などの情報を保存していないと明記しています。

Surfsharkは、接続を維持するために使うデータについて、セッション終了後15分以内に自動削除すると説明しています。

どちらも「利用者の通信内容を保存していない」という方向性の説明ですが、記述の仕方や粒度が異なるため、この文面の違いだけでどちらが優れているかを判断することはできません。

第三者監査・透明性報告・RAM-onlyサーバー対応

第三者による監査や透明性報告の実績は、両社とも公開しています。

ExpressVPNは2018年以降、ブラウザ拡張機能、TrustedServer、各OS向けアプリ、Lightway、Aircove、プライバシーポリシーなどについて継続的に第三者監査を受けています。

2025年にはKPMGによる3回目のプライバシー監査、2024年にはLightwayについてCure53とPraetorianによる監査、2026年にはExpressKeys・ExpressAI・ExpressMailGuardなどについてCure53による監査を受けています。

透明性報告(2026年1〜6月分)では、政府・法執行機関・民事関連の要求が137件あり、うち令状は3件、いずれもユーザー関連データの開示はなかったと説明しています。

Surfsharkは、Deloitteによるノーログ保証報告を2023年と2025年に受けており、2025年にはSecuRingによるインフラ監査、2026年にはCure53によるインフラおよび独自プロトコルDausosの監査を受けています。

透明性報告(2026年4〜6月分)では、政府機関からの問い合わせが33件、令状は1件でした。

2026年4月14日には、アムステルダム地裁の令状に従いアカウントの存在と決済関連情報を開示していますが、オンライン活動に関する情報は保有していないため提供できなかったとSurfsharkは説明しています。

両社とも監査回数や透明性報告の件数を公開していますが、報告期間、分類方法、利用者数がそれぞれ異なるため、回数や件数の多さだけをもって安全性の優劣を判断することはできません。

サーバー面では、両社ともRAM-only(Random Access Memory、電源を切るとデータが消えるメモリ)で動作するサーバーを採用しています。

Surfsharkは全サーバー、ExpressVPNはTrustedServerと呼ぶ仕組みでこれに対応しており、サーバーの電源が落ちるたびにデータが消去される設計と説明しています。

補足

ノーログ監査とは、VPN事業者が利用者の通信記録を実際に保存していないかを、外部の第三者機関が確認する検証です。

RAM-onlyサーバーとは、ハードディスクのようにデータが残る記憶装置ではなく、電源を切るとデータが消えるメモリ(RAM)だけでサーバーを動かす仕組みです。

通信方式(プロトコル)と速度の違い

採用している通信方式(プロトコル)と、実際の速度テストの結果を分けて見ていきます。

プロトコルとDausosの位置づけ

ExpressVPNが中心的に使う通信方式はLightwayです。

Lightwayはソースコードが公開されており、Cure53やPraetorianによる複数回の監査を受けています。

将来の量子コンピューターによる解読を想定して設計されたポスト量子暗号のML-KEMがデフォルトで有効になっているほか、WireGuardを使う接続にもポスト量子保護が実装されています。

Surfsharkは、WireGuard・OpenVPN・IKEv2に加えて、2026年に独自の通信方式Dausosを導入しました。

Dausosは、AEGIS-256X2という暗号化方式にポスト量子保護を組み合わせた設計で、Cure53の監査を受けていますが、2026年8月時点ではmacOSアプリのみの対応です。

TechRadarが家庭用のPPPoE回線でテストした際、MTU(通信データの1回あたりの送信サイズ)の処理に問題があり、HTTPSサイトが読み込めない不具合が確認されました。

この不具合はSurfshark側のmacOS版4.27.1で修正されています。

修正後の同じテストでは、DausosはWireGuardより約5.8%高速という結果でした。

Surfshark自身が発表している「最大30%高速」という数値は自社測定によるものであり、今回参照した第三者検証の数値(約5.8%)とは差があります。

速度は環境によって変わる

Tom’s Guideが2026年7月に行ったテストでは、SurfsharkのWireGuardが米国内で1,021Mbps、米国から英国への接続で935Mbpsという結果でした。

TechRadarが2026年に行ったテストでは、ExpressVPNのLightway Turbo(Windows専用)が高速という結果が出ており、別のテストではOpenVPNで1,038Mbps(同テストのOpenVPN部門で最速)、Lightway Turboでは約1,177Mbpsという結果も出ています。

これらは調査機関や測定条件がそれぞれ異なる数字であり、並べて「どちらが速いか」を断定できるものではありません。

回線事業者、時間帯、サーバーの混雑状況、端末、通信方式によって速度は変わりやすいため、自分の環境で使ってみないと分からない部分が残ります。

MultiHop・IPローテーション・スプリットトンネリングの違い

Surfsharkには、2台のVPNサーバーを経由させるDynamic MultiHop、一定時間ごとにIPアドレスを切り替えるRotating IP、接続を自動的に修復するEverlinkが用意されています。

ExpressVPNは2026年にShuffleIP(VPNのIPアドレスを動的に切り替える機能)を導入していますが、Dynamic MultiHopに相当する、複数のVPNサーバーを経由させる機能は現行の機能群に見当たりません。

最近の第三者比較でも、MultiHopを搭載していない点がExpressVPNの弱点として挙げられることがあり、複数サーバーを経由させる使い方をしたい場合はSurfsharkのほうに明確な選択肢があります。

スプリットトンネリング(特定の通信だけVPNの対象から外す機能)については、ExpressVPNがWindows・macOS・Linux・Androidに加えてiOSにも対応しています。

ExpressVPNのiOS版は、アプリ単位ではなくIPv4アドレスを指定して、特定のウェブサイトをVPNの対象から除外する方式です。

SurfsharkのBypasser(スプリットトンネリング機能)もWindows・macOS・Android・iOSに対応しており、iOS版はウェブサイト単位で除外する方式です。

Androidには逆方向に「選択したアプリやサイトだけVPN経由にする」機能もあり、Windowsには同様のReverse Bypasserが用意されています。

両社とも仕組みそのものは異なりますが、対応OSの広さやどちらの方式が使いやすいかは、優劣というより好みや用途で選ぶ部分です。

補足

MultiHop(マルチホップ)とは、1つのVPNサーバーだけでなく、2台以上のサーバーを経由させて通信を二重に暗号化する接続方式です。

スプリットトンネリングとは、すべての通信をVPN経由にするのではなく、特定のアプリやウェブサイトだけをVPNの対象から外せる機能です。

Dedicated IPとルーター対応の違い

ExpressVPNのDedicated IP(自分専用の固定IPアドレス)は29拠点(東京を含む)で提供されています。

Express Proにはあらかじめ含まれており、ベーシックとアドバンスでは追加購入する形です。

割り当ては、ExpressVPNのスタッフでも利用者にどのIPが割り当てられているかを確認できないゼロ知識の方式が使われていますが、macOSでは利用できません。

Surfsharkも東京を含むDedicated IPを追加料金で全プランに付与できます。

通常のDedicated IPは契約時のメールアドレスと紐づきますが、Anonymous Dedicated IPを選ぶとこの紐づけを外すことができます。

拠点数については、今回確認した公式ページでは「20か所」という表示でしたが、別のページでは19という表記が見られたこともあり、公式サイト内でも数字にゆれがある状態です。

そのため、この記事では拠点数を確定した数字としては扱わず、契約前に公式サイトの最新表示を確認することをすすめます。

ルーター対応については、ExpressVPNがAircove・Aircove Go(ExpressVPNの機能をあらかじめ組み込んだWi-Fi 6ルーター)を提供しています。

Surfsharkは、ASUS・TP-Link・pfSenseなど対応ルーターに、OpenVPNやWireGuardの設定ファイルを手動で投入する方式で、公式の設定ガイドが用意されています。

無料体験・返金保証の条件

Surfsharkには7日間の無料トライアルがあります。

12か月または24か月プランを選び、メールアドレスと支払い情報を登録した場合に利用できる仕組みで、無料期間中に接続できる端末は3台までです。

無料期間が終わると有料契約に切り替わり、同時接続数は本来の無制限に戻ります。

課金開始後もさらに30日間の返金保証があり、Surfsharkはこの7日間と合わせて合計37日間をリスクフリーの期間として説明しています。

ExpressVPNには、iOSまたはAndroidアプリ経由で申し込んだ場合に利用できる3日間の無料トライアルがあります。

Webサイトから初めて契約した場合は、30日間の返金保証の対象になります。

ただし、AppleまたはGoogleのアプリストア経由で購入した場合は、ExpressVPN自身が提供する30日間の返金保証の対象外となり、返金についてはAppleまたはGoogleそれぞれのルールに従うことになります。

ストリーミング対応と規制の強い地域での接続性

TechRadarが2026年8月に行ったFire TVでのテストでは、SurfsharkがNetflixやDisney+などで高い評価を得た一方、Amazon Prime Videoでは苦戦する結果でした。

同じテストでExpressVPNは、順位としてはやや下でしたが、扱いやすさの面で評価されています。

中国国内での実地テストでは、Surfsharkが複数回のテストで接続やアプリの動作が良好で、テスト対象の中で1位という結果でした。

ExpressVPNもテスト対象サービスの制限解除自体には成功していますが、接続開始までの速度などの面でSurfsharkより評価が低い結果でした。

これらはいずれも特定の時点で行われたテストの結果であり、規制の強い地域での接続状況は、その地域の規制の変更によって短期間で変わる可能性があります。

そのため、今回紹介した結果を、恒久的な性能差として扱うことはできません。

過去のセキュリティ問題と運営会社

ExpressVPNには、Windows版のスプリットトンネリング機能に関わる過去の不具合があります。

バージョン12.23.1から12.72.0(2022年5月から2024年2月ごろ)にかけて、一部の条件下でDNS(Domain Name System、ドメイン名をIPアドレスに変換する仕組み)のリクエストが、ExpressVPN以外のDNSへ送信される可能性がありました。

ExpressVPNはこの機能をいったん停止し、バージョン12.74.0で修正しています。

その後、別のアプリを併用した場合に発生する2つ目の不具合も見つかり、これも修正済みで、独立監査によって修正が確認されています。

ExpressVPNは、影響を受けた可能性があるのはWindowsユーザーの1%未満、条件によっては0.5%未満と推定しています。

運営会社については、ExpressVPNは2009年創業で、英領ヴァージン諸島(BVI)を拠点としています。

2021年からKape Technologiesの傘下に入っていますが、プライバシーポリシー上では、利用者の個人データは最終親会社のKapeではなくExpress Technologies Ltd.が管理し、BVI法の管轄下にあると説明されています。

Surfsharkは、オランダ・アムステルダムのSurfshark B.V.がサービスを運営しています。

2022年にNord Securityと経営統合していますが、統合発表では、SurfsharkとNord Securityはそれぞれ独立したインフラと製品開発計画を持つ自律的な企業として運営を続けるとされています。

そのため、「SurfsharkはNordVPNと同じVPN」のように単純化して扱うことはできません。

ExpressVPNとSurfshark、何を優先して選ぶか

ここまで見てきた違いを、判断軸ごとに整理し直します。

価格を優先するなら、JPY建ての初回総額で見た場合にSurfsharkのほうが安く、同時接続数も無制限という違いがあります。

サーバー規模やプロトコルの新しさを重視する場合は、ExpressVPNの214以上のロケーション展開やLightwayの監査実績、Surfsharkの4,500台以上のサーバーやDausosの取り組みなど、どちらにも独自の強みがあり、単純な優劣はつけられません。

ノーログポリシーの文面や第三者監査・透明性報告についても、両社とも実績を公開していますが、報告の粒度や期間が異なるため、回数や件数だけで安全性を判断することはできません。

複数サーバーを経由する接続を重視するならSurfsharkのDynamic MultiHopに明確な選択肢がある一方、iOSでのスプリットトンネリングやDedicated IPの拠点数など、方式や表記が異なるだけで優劣を断定しにくい項目も多くあります。

無料体験・返金保証、ストリーミング対応、規制の強い地域での接続性は、いずれも契約方法やテスト時点によって条件が変わるため、契約前に公式サイトの最新情報を確認することが前提になります。

「価格を最優先するか」「同時接続数やMultiHopなどの機能を優先するか」「サーバー規模や監査実績の見え方を優先するか」を自分の中で整理してから、各社の最新のプラン内容を確認すると選びやすくなります。

Surfshark自体の仕組みや機能をさらに詳しく知りたい場合は、Surfsharkとは?主な機能と注意点を初心者向けに解説で個別に確認できます。

VPNはIPアドレスや通信経路を見られにくくする技術であり、フィッシングやアカウント乗っ取り、サービス側からの情報漏えい、Cookieやログイン情報による追跡までは防げません。

どちらのサービスを選ぶ場合も、パスワード管理や二段階認証など、VPN以外の対策と組み合わせて使うことが前提になります。