- SurfsharkとNordVPN、名前はよく見るけれど何が違うのか分からない
- 料金だけならSurfsharkが安そうだけど、それだけで決めていいのか不安
- 家族や複数の端末でまとめて使いたいけど、台数制限があるのかないのか分からない
どちらも大手のVPNサービスで、公式サイトを見比べても料金プランの区切り方や含まれる機能が違うため、単純な値段の比較だけでは選びにくくなっています。
価格だけを見るとSurfsharkが安く、サーバー数や対応国だけを見るとNordVPNが多いという逆の結果になり、どちらを優先すべきか迷う人も多いはずです。
料金プラン、含まれる機能、同時接続数とサーバー規模、通信速度とプロトコル、プライバシーとログ監査、独自機能、返金保証の条件までを順に比較すると、自分の使い方にどちらが合うかを判断しやすくなります。
なお、この記事の価格やプラン内容は2026年8月3日に日本向け公式サイトで確認したものです。
税、キャンペーン、決済方法によって表示額が変わる可能性があるため、契約の直前には公式サイトで最新の表示を確認してください。
SurfsharkとNordVPNの料金を比較する
両社とも、最も安くなるのは2年契約です。
2年契約には3か月分が上乗せされ、初回の契約期間は27か月になります。
| プラン | Surfshark | NordVPN |
|---|---|---|
| 最安 | Starter:月額換算388円、27か月総額10,476円 | Basic:月額換算540円、27か月総額14,580円 |
| 中位 | One:月額換算428円、27か月総額11,556円 | Complete:月額換算690円、27か月総額18,630円 |
| 上位 | One+:月額換算698円、27か月総額18,846円 | Complete Max:月額換算990円、27か月総額26,730円 |
最安プラン同士では、Surfshark Starterのほうが4,104円安くなります。
中位プランではSurfshark OneがNordVPN Completeより7,074円安く、上位プランではSurfshark One+がNordVPN Complete Maxより7,884円安い計算です。
ただし、含まれる機能がプランごとに違うため、価格差だけを見て決めるのは早計です。
更新価格の見え方にも違いがあります。
NordVPNは更新時の年額をBasic 21,960円、Complete 34,680円、Complete Max 45,960円と明示しています。
Surfsharkは更新価格を「その時点の通常価格」としており、地域や時期によって差がある場合があるため、購入画面かアカウント上での確認が必要です。
Surfsharkは原則として更新の約30日前に通知メールを送るとしています。
NordVPNには1か月契約もあり、Basicが2,290円、Completeが3,050円、Complete Maxが3,360円です。
長期契約を組みたくない場合の選択肢になりますが、Surfsharkの1か月料金はこの記事では確認できていません。
プランに含まれる機能の違い
同じ会社のプランでも、上位に上がるほど含まれる機能が増える仕組みです。
Surfsharkの最安プランStarterには、VPN本体のほか、接続台数無制限、Alternative ID、広告・トラッカー・悪意あるサイトのブロック、スプリットトンネリング機能のBypasser、一定時間ごとにIPアドレスを変えるRotating IP、複数のVPNサーバーを経由させるDynamic MultiHopが含まれます。
中位のOneにはウイルス対策、情報漏えい監視のAlert、広告なし検索のSearchが加わりますが、ウイルス対策の対応端末はWindows、macOS、Androidに限られます。
上位のOne+には、データブローカーへ個人情報の削除を依頼するIncogniが加わります。
Incogniの公式対応地域は米国、英国、EU、スイス、カナダなどで、日本は含まれていません。
日本在住者がOne+を選んでも、Incogniという主要な追加機能を使えない可能性があります。
NordVPNの最安プランBasicには、VPN本体のほか、10台までの同時接続、DNSベースの詐欺・フィッシング対策、最大5件のメールアドレスを監視するDark Web Monitorが含まれます。
中位のCompleteにはマルウェア検査、危険なサイトや広告・トラッカーのブロック、メール内リンクの保護、パスワードマネージャー、データ漏えいスキャナー、1TBの暗号化クラウドストレージが加わります。
上位のComplete Maxには専用IPアドレスが加わり、東京も選択できます。
本人確認や電話番号監視、迷惑電話対策などの一部機能は、対象国や対応端末が限られています。
Alternative IDとは、本来のメールアドレスを隠すための別名メールや、オンライン登録用の架空プロフィールを作成できる機能です。
専用IPとは、他の利用者と共有しない自分専用のIPアドレスを追加料金で割り当ててもらえる機能です。
同時接続数とサーバー規模の違い
同時接続数はSurfsharkが無制限、NordVPNが10台までという違いがあります。
Surfsharkは1契約で台数を気にせず、家族や複数のスマートフォン、パソコン、テレビをまとめて接続しやすい仕組みです。
ただし、短時間に大量の接続を繰り返すなど、公正利用ポリシーに反する使い方は制限される可能性があります。
NordVPNは1契約につき10台までですが、ルーターにVPNを設定すれば、ルーター配下の複数端末をまとめて1接続として扱えます。
| 項目 | Surfshark | NordVPN |
|---|---|---|
| サーバー数 | 4,500台以上 | 8,800台以上(公式トップページ基準) |
| 対応国・拠点 | 100か国 | 149か国・224拠点以上 |
| 日本国内 | 東京に約80台 | 東京・大阪に130台以上 |
両社とも全サーバーが10Gbps対応です。
NordVPNは一部のサーバーを、第三者のデータセンター任せではなく自社管理のコロケーションサーバーへ移行しています。
NordVPNのサーバー数は、公式ページ間で「8,400台以上」「8,800台以上」「9,000台以上」のように表示が一致していません。
更新のタイミングによる差と見られるため、正確な数字を確認したい場合は、確認日と参照ページを併記しておくと後で見返しやすくなります。
通信速度とプロトコルの違い
2026年のGizmodoによる速度テストでは、基準回線からの速度低下がNordVPNはダウンロード18%・アップロード7%、Surfsharkはダウンロード27%・アップロード32%という結果でした。
同じテストでは、NordVPNのほうが低遅延で、全体的に高速という結果も出ています。
別の2026年の比較テストでも、特に遠距離のサーバーではNordVPNがSurfsharkを上回る傾向が報告されています。
ただし、VPNの速度は利用地域、回線事業者、時間帯、サーバーの混雑状況、端末、通信方式によって変わるため、この結果がそのまま自分の環境に当てはまるとは限りません。
通信方式にも違いがあります。
SurfsharkはWireGuard、OpenVPN、IKEv2に加えて、独自方式のDausosを開発しています。
Dausosは耐量子暗号を取り入れた設計ですが、現時点ではベータ段階で、利用できる端末が限られています。
「最大30%高速」という数値はSurfshark側の測定値です。
NordVPNの中心的な方式はWireGuardを基礎にしたNordLynxです。
会社や学校、ホテルなど制限の厳しいネットワーク向けには、VPN通信を通常の通信に見せやすくするNordWhisperも用意されていますが、専用IP、Meshnet、難読化サーバー、Onion Over VPNとは同時に使えません。
両社ともWireGuard系の通信方式に耐量子暗号を順次導入しています。
耐量子暗号とは、将来の量子コンピューターによる解読を想定して設計された暗号化技術です。
ノーログ監査とは、VPN事業者が利用者の通信記録を保存していないかを、外部の第三者機関が確認する検証です。
プライバシー、ログ監査、過去のセキュリティ事例
拠点や法域にも違いがあります。
Surfsharkの運営会社はオランダのSurfshark B.V.です。
公式プライバシーポリシーでは、閲覧履歴、通信内容、帯域使用量、接続先IPアドレスを保存しないとしています。
接続維持のためのユーザーID、接続元IP、時刻はサーバー上で一時的に処理され、セッション終了後15分以内に自動削除されると説明されています。
NordVPNのVPNサービスはパナマ法域です。
親会社のNord Securityはオランダにありますが、NordVPNはパナマには通信ログの保存を義務付ける法律が適用されないと説明しています。
監査の実績は両社とも公開しています。
SurfsharkはDeloitteによるノーログ監査を2023年と2025年に受けており、2025年12月にはSecuRingによるインフラ監査も完了し、重大な脆弱性は発見されなかったと公表しています。
NordVPNは2018年以降、PwCやDeloitteによるノーログ検証を合計6回受けています。
最新は2025年11月から12月を対象にDeloitteが実施した検証で、結果は2026年に発表されました。
監査回数はNordVPNのほうが多いものの、どちらの監査も永続的な保証ではなく、対象期間・対象システムに限った確認である点は同じです。
過去のセキュリティ事例にも触れておきます。
NordVPNでは2018年、フィンランドの第三者データセンターに設置されたサーバー1台が不正アクセスを受け、2019年に公表されました。
NordVPNは、利用者の認証情報や通信履歴が流出した証拠はないと説明しています。
その後、RAMのみで動作するサーバーへの移行、自社管理サーバーの拡大、バグ報奨金制度の導入を進めており、両社ともRAMのみのサーバーに対応しています。
独自機能の違い
両社には、それぞれ相手にない特徴的な機能があります。
Surfsharkの特徴は、接続台数無制限、Alternative ID、Rotating IP、複数の経路を組み合わせられるDynamic MultiHopです。
NordVPNの特徴は、Torネットワークへ直接接続できるOnion Over VPN、端末間に暗号化されたプライベートネットワークを作るMeshnet、検閲の厳しい環境向けのNordWhisper、専用IP、難読化サーバーです。
Meshnetでは、離れた端末への遠隔アクセス、ファイル共有、ゲーム用のLAN接続、別端末を経由したインターネット接続ができます。
P2P通信への対応にも違いがあります。
NordVPNは標準サーバー全体でP2P通信を利用できるよう仕様を変更しています。
SurfsharkもP2Pに対応していますが、ポートフォワーディング機能はありません。
返金保証・無料体験・自動更新の条件
両社とも初回購入から30日間の返金保証があります。
Surfsharkの返金保証は、原則として公式サイトなどからの初回購入が対象です。
過去に返金を受けた契約や、一部の販売店経由の購入は対象外になる場合があります。
NordVPNの返金保証も初回契約が対象で、通常の自動更新料金は返金の対象外です。
無料体験の有無にも差があります。
Surfsharkには7日間の無料体験があり、12か月または24か月プランを特定の決済方法で申し込んだ場合に利用できます。
体験中に接続できる端末は3台までで、無料期間が終わると通常契約へ移行し、その後も30日間の返金保証は適用されます。
NordVPNはウェブサイト経由の無料体験を提供していません。
AndroidのGoogle Play経由では、無料体験が表示される場合があります。
自動更新を止めた場合、両社とも支払い済みの期間が終わるまでは利用を続けられます。
アプリストア経由で購入した場合は、AppleまたはGoogleの側で解約操作が必要です。
SurfsharkとNordVPN、どちらを選ぶべきか
価格と台数を優先するならSurfshark、ネットワーク規模と第三者テストでの速度を優先するならNordVPNという傾向が見えてきます。
Surfsharkが向いているのは、初回料金を抑えたい人、家族や複数端末をまとめて1契約で使いたい人です。
同時接続数に上限がなく、最安プランでもAlternative IDやRotating IPといった機能が含まれています。
NordVPNが向いているのは、日本国内のサーバー拠点を東京と大阪から選びたい人、速度や低遅延を重視する人、パスワード管理やクラウドストレージまでまとめたい人です。
Complete以上のプランならパスワードマネージャーと1TBのクラウドストレージが含まれ、更新後の年額もあらかじめ明示されています。
どちらを選ぶ場合も、まず自分が同時に使う端末の台数と、優先したいサーバー拠点を書き出してから、各社の最新プラン内容を公式サイトで確認してください。
SurfsharkとNordVPNは2022年2月に経営統合を完了しており同じ企業グループに属しますが、サービスやサーバーインフラ、製品開発は別々に運営されています。
Surfshark VPNの仕組みや機能をさらに詳しく知りたい場合は、Surfsharkとは?主な機能と注意点を初心者向けに解説で個別に確認できます。
VPNはIPアドレスと通信経路を見られにくくする技術であり、フィッシングやアカウント乗っ取り、サービス側からの情報漏えい、Cookieやログイン情報による追跡までは防げません。
どちらのサービスを選んだ場合も、パスワード管理や二段階認証など、VPN以外の対策と組み合わせて使うことが前提になります。
